今回は約2ヵ月半の帰省でしたが、「マンガ絵ぶたまつり」も無事終了し、菜園の仮仕舞いもそこそこに終了させて、台風9号の後を追う様にして今週開けに神奈川に帰って来ました。
「絵ぶた作り」をご紹介しようと意気込んではみたものの、撮り溜めた写真が膨大な数に上り、今日までその整理と処理に掛かってしまいました。
早速ですが、「絵ぶた作り(絵ぶたの作り方)」を、今回制作したキャラクターに沿ってご披露致したく、
ナマケモノの「ラッシュ」に抱かせた比較的簡単な「ビッグドーナツ」の制作から「絵ぶた作り」を説明致したいと思います。

対象はこのウサギの「ジュディ」が抱える巨大なドーナツ。 基本的には円の組み合わせですので難易度は低い方です。

台座の正面右側に、斜め横向きに「ラッシュ」を配して、その「ラッシュ」の前面に抱きかかえるように「ビッグドーナツ」を置きます。 ドーナツの穴からは「ラッシュ」の派手なネクタイが見える構想です。
台座から区割りのサブ台座を外して来て「針金(針金ワーク)」に入りました。

照明取付用の木枠を支持体として外形を作って行きます。針金は線径で3~4種。番手で#10~16でしょうか。 個々にタコ糸で結束します。結び目は、「紙貼り」後の仕上がりを考えて裏面に来るように結び、余分を切ります。

「針金」の途中で(器具の入る状態で)照明器具を取り付けます。この場合は照明色を合わせたLEDランプを取付けましたが、大物には20、40wの蛍光灯が主流です。
電灯線はSPTVコネクタで繋ぎ、サブ台座毎にコンセントプラグを取付けます。
「針金」が終わると、次は「紙貼り」です。
(*作業のことを考慮し、サブ台座を更に2分割して「ラッシュ」と「ビッグドーナツ」を分け、「紙貼り」と平行して「ラッシュ」の「針金」に入りました。)

「紙貼り」はプロ集団の女性陣の腕の見せ所。

針金の枠毎に型を取って木工ボンドで針金を巻くように貼り付けます。これが最終の仕上がりを美しく見せる技なんです。

「絵ぶた作り」は殆んどが夜なべ仕事。手元を明るくするために内部照明を点灯します。(作品が増えてくると、容量不足でブレーカーが飛んで真っ暗に。今回は度々停電が発生しました。
)

「紙貼り」の完成です。次は、「書割り」に入ります。

6Bの鉛筆片手に下書きをし、その上を墨(代替で黒のマジックを使用しました。)で枠取りをし、後で「色付け」をする際ににじみが出ない様に「書割り」の線上を「蝋引き(パラフィンを溶かした液を筆で塗布)」します。

手前の白いブロックが蝋(パラフィン)です。ガスコンロに架けた鍋で湯気が出るまで溶かします。
火傷の危険性があり、「蝋引き」は男性の仕事です。

「色付け」です。

ポスターカラーで「色付け」をしますが、使える色は白と黒を入れたこの6種類だけ。純色で表現できる絵付けであれば苦労はありませんが、この度の「ズーラシア」の様に中間色を多用したキャラクターの絵付けは色作りが難題です。
配合して水(ミネラルウォーター)で希釈し、紙に塗って見て、乾かして見て、また調合。 結局は、乾かして「蝋引き」をして、実際に夜の闇で光を通して見る色を作るのですから・・・・・もの凄く大変です。
黒を混ぜれば暗くなるし、白を混ぜても暗くなるのです。

全体を「蝋引き」した後に照明を付けた半完成品です。
最終的に撥水性のある作品とするために、全体に「蝋引き」を施します。屋外でも1年は十分にもつ耐久性を持っています。
この「ビッグドーナツ」、選に漏れたら海水浴の浮き輪にしようかな? それとも「ブリジストンタイヤ」に変えてGSの店頭に飾ろうかな?・・・・・とは冗談話。
下は、内部照明を付けない状態の完成品です。色味が違いますでしょう?

長くなりましたが、「絵ぶた作り」の行程を順に追って説明差し上げました。
以降は追って、各キャラクター毎に制作の模様を掲載します。
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