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2013年10月27日 (日)

ブッポウソウの巣箱掃除に参加して

昨日は日本野鳥の会岡山県支部主催の恒例行事である吉備中央町のブッポウソウの巣箱掃除に参加しました。少し長くなりますがご報告をいたします。

当ブログへ参加を要請したコメントが寄せられたのは先月9月。今月5日から毎週土曜日に開催されるこのブッポウソウ保護活動のイベントには帰京、帰省の予定から19日に参加する旨を支部に伝えました。「ブッポウソウの生態について思わぬ発見がある」ことを期待しての参加申し込みでありました。

19日は生憎の雨天で中止。台風27号の影響で危ぶまれた昨日26日は前日の台風通過で決行となりました。聞くと天候不順で未だ1回しか出来てないとか。支部で管理している巣箱の数は160個以上とのことなので4日間の掃除を予定しているとのことでした。

参加人数16名。4人一組、4組の組編成で予め設定された4つのブロックを各組が担当します。幸い、初参加の私は、支部の世話役のYさん、県南でチュウヒの研究観察をされているTさん達の組にご一緒出来、貴重なブッポウソウをはじめとする野鳥知識を得ることになりました。先ずは感謝です。

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巣箱掃除の作業は、NTTの電話線電柱の地上4~5mの高さに掛けられた巣箱を開けて中の内容物を確認し内容物を取り出し、来年渡って来たブッポウソウが産卵した卵が巣箱内で転がらないように小粒の軽石(園芸用のパーライト等)を少し敷いてやり蓋をします。ブッポウソウは巣材を一切使わず、巣箱の内容物はほとんどが排泄物です。最後で、今回取り出したその排泄物を披露いたします。

長年の観察と調査の結果で、排泄物の量からその巣箱から巣立った雛の数が推定出来るそうです。Yさん、Tさんの推定される結果をもとにした当日の私の推測では巣箱内に堆積した排泄物の厚み1cmが巣立ち雛1羽との換算の様に感じました。中には排泄物が5cmほどの厚さに積もった巣箱もありましたが、巣立ち雛の推定数は5羽となります。

巣箱毎に入口の方角と巣箱内の様子、排泄物の内容物、推定巣立ち雛数、そして巣箱の状況等を記録し、修理、更新が必要ならその場で実施します。

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写真の様な開けた場所ばかりでなく雑草を踏み分けながらイノシシの踏み分けた獣道を辿る巣箱もありました。

電柱の上り下りは特殊な木登り治具で命綱を付けてやりますが、最近はポール式も有る様です。

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5mの足場パイプ(単管パイプ)に巣箱を固定し、パイプクランプで上下2箇所を固定する方法です。ラチェット1つで外せて倒せば良い方法です。倒し方に注意が必要ですが、場所によっては簡単で安全な方法です。

AM9時集合で、小一時間の昼食を入れてPM3時半に作業終了。我が組で掃除が出来た巣箱は11個でした。

巣箱の内容物には多々勉強させられましたが、思わぬ珍客にも会いました。

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私が登ろうとした電柱に掛けられた巣箱を見た当日の唯一の女性の参加者であったUさんが、「あっツ!ムササビが!」と教えて下さり、「写真を撮ったら!」とカメラを渡して下さった。

巣箱を覗くとこちらを覗くムササビの可愛い顔が。

Musasabi6559

表丹沢の新茅荘の裏の巣箱で会って以来、十数年ぶりの再会です。飛ぶかなと思っていたら支柱のワイヤーを伝って檜の林の中に退避して行きました。

Musasabi6563

巣箱を開けると檜の皮を敷き詰めたお椀の様な巣が有り、皆で相談してそのままにしておくことにしました。ブッポウソウではありませんが、ムササビは日本の固有種でもありいずれ希少動物になるには違い有りません。

今回の掃除で驚いたのは排泄物の中身です。支部のYさんの話では、ブッポウソウの排泄物自体は自然界では小さな昆虫やバクテリア等によって分解され、巣の中でいずれは消滅するものなのだそうです。

しかし、今回の巣の中の残滓にはいろいろなものが含まれていました。

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上は巣の中にあった排泄物を含む残滓です。綺麗なものでは決して御座いませんが、写真をクリックし拡大してご覧下さい。

 表層にカタツムリの殻が山積しています。殻が割れている形跡はありません。巣立ち間際の雛が食べたのでしょうか?それとも飲み込んで消化して殻だけ吐き出したのでしょうか?分かりません。

 タマムシをはじめとする甲虫類の羽根のかけらに交じり、瀬戸物の欠片が散見されます。雛が胃の中から吐き出したものでしょう。

 巣立ち間際のブッポウソウの雛の死骸です。複数の雛が巣立って行った巣箱に残された1羽の雛の残骸です。自然の厳しさを感じさせる光景でした。 その他、どうしたものか、コゲラの羽がありました。

 悲惨な状態の巣箱でした。親鳥大に育った巣立ち間際の雛の死骸です。それも2羽。灰色の大きな嘴と脊椎骨が残り、周りには青い風切羽が散乱していました。

ここ数年、岡山の郷里に帰省しては、撮影に赴いていたブッポウソウでしたが、今回、巣箱の掃除に参加して初めて生態系の一部を垣間見ることができ、貴重な経験をさせていただいたと思っています。

あの綺麗なブッポウソウとの来年の再会を期待して

参考: 「ブッポウソウの巣箱掃除・整備作業に参加しませんか。」 (日本野鳥の会 岡山県支部)

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コメント

いつも大変お世話になります。 仏法僧の巣箱の掃除。大変興味を持って最後まで拝読しました。巣の中の残留物で生態がとても良く理解できました。排泄物の残量により育った雛の数が推定できるなんて。。可愛そうな巣立ちのできなかった雛。 ムササビの珍客。みなさんの作業状況。設置された巣箱が160個~とは! 野鳥の会のご苦労が手に取るように解りました。 本当に貴重なブッポウソウの巣箱掃除録。大変勉強になりました。 ありがとうございました。近くでしたら是非掃除に参加したいのですが。。。。 また来年沢山の野鳥が巣箱に戻ってくるのを楽しみにしております。 須藤ひさし

投稿: Su~chan | 2013年10月28日 (月) 20時54分

・WBSJ岡山県支部の渡辺です。本日、Y氏・Uさんから直接話を伺いました。
・遠方より2回も参加していただきありがとうございます。
・厚かましいお願いですが、支部ホームページからこのページへリンクさせていただいても良いでしょうか。広く岡山県での保護活動を伝えたいと願っていますので。

投稿: H. Watanabe | 2013年11月 5日 (火) 17時10分

WBSJ岡山県支部 渡辺様

当ブログへのコメントありがとうございます。
拙いブログ記載ですがリンク頂ければ幸甚です。

来年も帰省時期が合えば是非参加させていただきたく、宜しくお願い致します。

投稿: 瑞鳥庵の住人 | 2013年11月 5日 (火) 19時52分

・ご了解いただきありがとうございます。早速巣箱掃除のページの追加情報として使わせていただきます。
・支部のMLでブログを紹介したところ大きな反響を呼んでいます。そこで又お願い事項が出て参りました。私までメールをいただけませんでしょうか。

投稿: H.Watanabe | 2013年11月 6日 (水) 20時57分

ブッポウソウ保護のために、こんな作業もされていたのですね。残留物で色々なことがわかるのですね。
何があったか、巣立つことができなかった雛、自然は厳しいですね。
ムササビ、かわいいですね。

投稿: 西宮の夫婦 | 2013年11月 7日 (木) 21時09分

西宮のご夫婦様

コメントありがとうございます。
保護活動の大変さ、及び、繁殖の大変さも今回参加して初めて認識いたしました。
来年5月下旬から3ヶ月間程、倉敷市自然史博物館と野鳥の会岡山支部との共催で「幻の青い鳥ブッポウソウ ―保護活動30年、そしてこれから」(仮称)という特別展が企画開催される予定とかで、楽しみにしています。
ムササビのかわいい写真も展示されるとか。

投稿: 瑞鳥庵の住人 | 2013年11月 9日 (土) 14時04分

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